紀伊國屋 2023/03/16



五関くんの朗読の舞台、本日初日。
都会のど真ん中のでかい本屋の奥にある渋いホールっていうのがやっぱ好きだなと思った紀伊國屋ホール
座席は見やすくないけど、頭上に設置された重厚なレリーフとか、公民館の壁みたいな茶色い板壁とかテンション上がる。
五関くんは姿勢良く、腹から出る良い声で、立派にベートーヴェンの弟子をやっていました。髪の毛ずいぶん短くてふわふわっと茶色でかわいかった。椅子に座ってる時の無の造形がまじで素晴らしい、カチッとした空間、カチッとした服、似合うなあ。

ピアノとチェロとバイオリンが生演奏で物語のポイントに差し込まれてくるのも優雅な時間で、っていうか1時間半の舞台って楽…ストレスなく尻も痛くなく落ち着いてみられて、まるで余生のような時間を過ごしてんなと思ったりした。内容はサラッとしていて、リーディングコンサートとは。みたいなモードに入りかけたけどまあなんか心地よかったから良いんだそれで。それに一番上手の壁際の席だったけどもう閉鎖空間も大丈夫だった、本当にそれはうれしい。がんばったな。



なんかこういうの70歳くらいまでずーっとやっててほしいなーって思ったし、わたしも70歳くらいまでずーっとこうやって過ごしたいって思った。心穏やかですよ。とにかく。

パンフレットが初日なのに無くて、後日発送するため宛先を付箋に記入する列ができてて、なかなか青ざめた。劇場の人に聞いたら交通事情で届いていない、とのことだったけど、明日の公演にもまだ届くかわからないパンフレット……そんな恐ろしいことある…!?とふるえた。なんの列かもさっぱり分からずその辺の対応もサラッとしており、そもそもやっぱりこのリーディングコンサートとは一体…?になりかけたけどまあいいんだ。どうでもいいけど死んだ後に日記とか手紙とか晒すのやめてあげてって思いがち。歴史的には重要なことなのはわかる。